体験談【ステロイド副作用】MRIで大腿骨頭壊死症検査・結果・痛みと治療|SLE闘病ブログ

ステロイドは、抗炎症作用抗アレルギー作用免疫抑制作用があり、全身性エリテマトーデス(SLE)などの膠原病やがんなど、様々な病気の治療に使われます。即効性があり、膠原病の治療には欠かせない薬ですが、その副作用は軽度のものから重度のものまで様々です。

特に、生命予後を大きく左右する重篤な副作用のひとつが「大腿骨頭壊死症」です。

俳優の坂口憲二さんや歌手の美空ひばりさんが罹患されたことで、「大腿骨頭壊死症」という病名を耳にした人も多いでしょう。

私は、ステロイドを長期かつ大量に服用しているため、大腿骨頭壊死症となる可能性が高く、入院中にMRI検査を受けました。

➡️ステロイドの標準的な治療法や副作用についてはこちら

➡️ステロイド投与による大腿骨頭壊死症についてはこちら

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ステロイド投与後の大腿骨頭壊死

大腿骨の股関節を形成する部分(大腿骨頭)が壊死してしまう状態のことを大腿骨頭壊死症と言います。骨が壊死するだけでは、痛みなどの自覚症状がなく、壊死した大腿骨頭が体重を支えきれなくなり潰れてくると股関節に痛みが出現します。

大腿骨頭壊死症の原因は、まだ明確に分かっていませんが、危険因子としてアルコールやステロイド薬の服薬が挙げられています。

  • 『特に、ステロイドパルス療法(短期間の大量療法)や1日平均15mg以上を服薬している場合などには、発生リスクが4倍になるとも言われています。(参考:難病情報センターHP)』
  • ステロイド総投与量やステロイド投与期間よりも初期投与量が多い場合に、発生リスクが高くなるとされています。
  • SLE患者では3~30%の確率で骨壊死が生じるとされています。
  • 療開始後1年目にMRIで異常がなければ以後の骨壊死のリスクは低いとされるが、年余を経て発症することもあります。(参考:大阪大学大学院医学系研究科HP

大腿骨頭壊死の診断

大腿骨頭壊死症は、単純レントゲンでは分からない場合が多くあります。そのため、MRI撮影をすることが一般的です。

MRI検査




MRIは優れた検査方法

CTはX線を使うのに対して、MRIは磁場と電波を使って検査をします。そのため、MRIは放射線による被ばくがなく、自由度も優れています。また、CTのように造影剤のような薬を使うことなく、検査ができ、全身の幅広い病気に有用性を発揮する優れた検査方法です。

検査時間は20~60分程度

検査部位、内容によりますが、検査時間は20分~1時間程度だそうです。私は、頭部と大腿骨頭のMRIを受けましたが、いずれも30分以内で終わりました。
MRIを撮影する時に、大きな磁石を使うこと方、「大きな音」が発生しますが、耳栓やヘッドフォンをつけますので、耐えられないほどの大きな音ではありませんでした。

安全にMRIを受けるために

検査内容による食事制限や飲料制限については、様々ですので、その都度、医師の指示に従いましょう。
そのほか、金属製品を身につけたり持ち込めないことのほか、化粧やコンタクトレンズが不可です。私は入院中だったので、スッピン眼鏡で検査室に行きました。

MRIの結果




私は、10年以上、ステロイドを服薬しています。それだけでなく、ステロイドを短期間に大量に点滴投与する「パルス療法」やプレドニン60mgからの大量投与を3回行っていますので、大腿骨頭壊死に怯えていました。

MRIの結果を聞くまで、生きた心地がしませんでした。

結果は、

大腿骨骨壊死症は発症していませんでした!

大腿骨頭壊死の原因は分かっていないので、予防法はありませんが、ステロイドのパルス療法・大量投与の際には「ワーファリンや脂質降下剤の併用を勧める論文」があったり、「凝固亢進のためヘパリン(10000単位/day)を併用すること」もあるそうです。(➡️詳しくはステロイド投与による大腿骨頭壊死症について

全身性エリテマトーデス(SLE)の病気友達の中にも、ステロイドにより大腿骨頭壊死症となった人が何人かいらっしゃいます。予防法・治療法が進歩しますように。

➡️ステロイド治療と副作用

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