プラケニル(ヒドロキサンクロロキン)の標準的な治療法と副作用|

世界的にはSLEの第1選択肢であるプラケニル

プラケニル(ヒドロキサンクロロキン)は、世界的なSLE  (全身性エリテマトーデス)の治療ガイドラインにおいて、第一選択肢として推奨されています。

古くから世界的に使用さている薬です。

日本では、世界に遅れながら2015年に全身性/皮膚性エリテマトーデスを適応に承認されました。

私の主治医によると、免疫調整剤というイメージの薬だそうです。

皮膚症状や倦怠感などの全身症状での軽減に効果が認められています。

スポンサーリンク

用法及び用量

  • 200mgまたは400mgを1日1回、食後に傾向投与
  • 使用量は、身長から計算する理想体重に基づきます
  • 理想体重(kg)=((cm)-100)×女性0.85/男性0.9
  • 理想体重=31kg以上46kg未満の場合1日1回1錠(200mg)
  • 理想体重=46kg以上62kg未満の場合1日1回1錠と1日1回2錠を1日ごと
  • 理想体重=62kg場合1日1回2錠

飲み忘れた時は

飲み忘れた時は、気がついた時に飲みましょう

ただし、次の飲む時間が近い時は1回分飛ばしてスキップして、決して2回分を一度に飲むことがないようにしましょう。

重要な副作用

警告として、網膜症等の重篤な眼障害が発現することがあります。網膜障害に関するリスクは用量に依存して大きくなり、また長期に服用される場合にも網膜障害発現の可能性が高くなリマス。

  • プラケニルを服薬する前には、必ず眼科の受診が必要です
  • 少なくとも年に1回これらの眼科検査を継続すること
  • 長期の服薬、目の障害がある人、肝腎機能障害がある人、高齢者などはより頻繁に眼科検査を実施すること
  • 視力低下や色覚異常等の視覚障害が認められた場合 は、直ちに投与を中止すること。
  • 投与中止後も進行する場合があるため、投与 を中止した後も注意深く観察すること(※注意:ちなみに、私の担当医は、異常が出た時に「プラケニルをストップすれば進行はしない」と言っていましたが、薬の添付文書には「投与中止後も進行する可能性がある」と書かれていました。真偽は確かではありません。)

薬との併用注意

インスリン 糖尿病治療薬:糖尿病用薬の血糖降下作用が強くあらわれる可能性があります

薬価

  • 200mg1錠418.9円(何年度時点の薬価か未確認です。確認次第加筆します。)
  • 個人の理想体重にもよるが平均1日1〜2錠(200mg~400mg)
  • 私の場合、2錠:418.9円×2錠×30日≒月間25,000円




免疫抑制剤・免疫調整剤の薬価は高い

免疫抑制剤の薬代が高くて驚いています。

現在、服薬しているセルセプトと合わせると、総額の薬代(薬価)が月10万円を超えています。

会社の健康保険組合での3割負担であれば自己負担は3万円、指定難病の医療費給付制度の2割負担で2万円ですね。

収入に応じた自己負担額までなので、実際の支払いは、自己負担上限の医療費(私は通院1万円)+交通費となります。

正直、病気になったことで収入は確実に減少するので、正直、医療費の負担は大きいです。

でも、指定難病の制度がなければ、治療の選択肢はステロイドしかなかったと思うので、

本当にありがたいと思っています。

作用機序

皮膚性/全身性エリテマトーデスに対する薬効は、

  • ヒドロキシクロロキン及びクロロキンの薬理作用として抗炎症作用免疫調節作用抗マラリア作用等が認めらています。
  • 皮膚/全身性エリテマトーデスに対する薬効には、主にリソソーム内へのヒドロキシクロロキンの蓄積によるpH の変化・リソソーム内の種々の機能の抑制
  • →それに伴う抗原提示の阻害・サイトカイン産生と放出の抑制・トール様受容体を介する免疫反応抑制・アポトーシス誘導・アラキドン酸放出抑制等が寄与しているものと推察されています。
  • ただ、正確な作用機序は不明です。




公式に発表されているプラケニルについての資料です

サノフィ株式会社:「プラケニル:くすりのしおり」

サノフィ株式会社:医療関係者向け製品情報サイト

サノフィ株式会社:プラケニル総合製品情報概要

人気関連記事ピックアップ

ステロイドの標準的な治療と副作用~膠原病・自己免疫疾患のケース

免疫抑制剤「セルセプト(MMF)」の標準治療方法と副作用

【保存版】膠原病患者が知っておくべき免疫・抗体検査項目一覧表

【保存版】最大限活用したい高額療養費制度~医療費が給付されます!

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする