病気休職から復職後に職場で孤立した人に伝えたい【こうしておけば良かったと思うこと・後悔】

私は、全身性エリテマトーデス(SLE)のアラサー女性です。2018年に病態が急速に悪化して入院治療をしました。3ヶ月を超える入院の末、無事退院できたのですが、とても復職できる体調ではなく、合計1年間、仕事(大手大企業の正社員)を休職しました。

その後、以前の部署に以前と同じポジションで復職しましたが、職場で孤立してしまい、結局「退職する」という選択をしました。

その時々で、私なりにその時にできる精一杯で取り組んできたつもりではありますが、今、冷静に振り返ってみて「もっと上手にできたはず」、「もっとこうしておけば良かった」などの後悔を感じています。

「退職した」という判断に後悔はしていませんし、もうすでに前向きな挑戦をしているので、ひきずってはいません。

ただ、自分が「病気と仕事」で悩んだ時、インターネットを検索しても何も情報はなく、30歳そこらで「病気と仕事」について悩みを共感できる友人は周囲にいませんでした。

身体的な病気により、30歳程度の若年層(?AYA世代というのかな)が、「病気と仕事の両立」に悩んだ時、何かのお役に立てる情報になればいいなと思い、今回の記事を執筆しています。

病気休職から復職後に職場で孤立した人に伝えたい【こうしておけば良かったと思うこと・後悔】

私は大手大企業の正社員でしたので、若くして病気になったことは残念でしたが、病気をサポートする体制・制度面は非常に充実していました。

何の不安もなく休職することができましたし、復職後も休職前と同じお給料をいただくことができました。病気や体調、復職後の通院についても会社・上司・同僚ともに理解してくれていました。

何か意地悪されたりしたのであれば文句の言いようもあるのですが、みんな良くしてくれたにも関わらず、職場で孤立して耐えられなくなり退職する結果となったので、すごく自分を責めてしまうような感情になってしまいます。

別に退職すること自体は良いことでも悪いことでもないと思いますが、こんな気持ちを共有できる人がいればいいなっと思います。

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休職前の職場から異動させてもらえば良かった

私は、休職前の仕事がとても好きでした。勉強して努力してアピールして、ようやく手に入れたポジションだったので、復職に際して「復職後、内勤の楽な仕事に異動しないか?」と聞かれた時にも「休職前の仕事がしたいです」と伝えていました。

このとき、事務系の内勤職に異動させてもらっていたら退職していなかったかなぁと思ったりもします。

私の仕事は、とても責任の重たいハードな専門職だったので、「やりたい」という自分の気持ちだけでは、体も心もついてこなくて、実際、復職後の仕事は非常に大変でした。

正直、身体が限界で、休職前と同じように働くことなんてできなくて、以前と同じように仕事ができない自分が辛くて、精神面でのダメージが大きかったです。

また、そのポジションに付く以上、同じポジションの人の目もあるわけです。病気のことを一定程度理解してくれたとしても、同じお給料をいただき(結構高給なポジションであることもあり)、周囲の目も気になりました。

以前と同じ仕事を担当すれば、自分の中で、以前と比べて出来なくなったことの多さに気付かされます。だから、全くはじめての経験となる内勤部署に異動すれば良かったかなと今は思います。

また私はキャリア志向が強いこともあり、社会的地位がある休職前の仕事にこだわったのですが、「元気になれば仕事はいつでもできる」のだから、一旦は、後ろに下がる判断こと英断だったようにも思います。

時短勤務などをもっと活用すれば良かった

私は、1年間もの長期にわたり休職したにも関わらず、復職初日から残業ありのフルで復職しました。正直、気持ちばかりが焦っていました。当然に身体は全くついていかず、毎日ゾンビのような気持ちでした。

でも人事部の人たちは「時短使わないの?」など各種制度をちゃんと案内してくれていたんですよね。そして、自由に取得できるような体制・雰囲気を作ってくれていた。

それにも関わらず、私は「以前と同じように働きたい」という自分の感情、あるいはプライドを優先させたばかりに、心身ともに疲れ果ててしまいました。

病気によっても異なるかもしれませんが、3ヶ月以上入院して1年休職するなんて結構重たい病気、大変な治療の過程ですよね。

頭で考えている以上に身体は大変な思いをしているのだと思います。

時短勤務にするか悩んだ時、金銭面の悩みもありました。時短勤務にすると労働時間が減少する分、基本給部分が減らされますので。そうなると復職せずに傷病手当をもらっていた方が経済的なメリットがあるような状況だったことも、私が時短勤務をしなかった理由の一つではあります。

でも今、思うと時短するかしないかの給料の差なんて大したことはなくて。

楽に働くことができる制度、例えば、時短勤務や在宅勤務などがあれば積極的に活用するべきだし、楽に働くことができる配慮、例えば、部署の異動などが可能なのであれば柔軟に対応するべきだったと思います。

職場のメンバーとコミュニケーションをもっと取れば良かった

正直、私は自分はコミュニケーション能力がある方だと思っていました。営業や商談、交渉事も得意ですし、誰とでも仲良く、良好なリレーションを構築するのが得意だと思っていました。

なので、今回のような職場で孤立してしまう、職場で疎外感を持つような経験ははじめてでした。

一緒に仕事をするメンバーには自分なりに病気を小出しにしながら、病気のことを伝え、理解してもらえるように心がけました。

また、定期的な通院のため有給を使うことも多かったのですが、人が休む時には何でも仕事を引き受けたり、「ありがとう」をたくさん伝えたり、頑張ってきたつもりなのですが。

職場に自分の居場所がないような、そんな気持ちになってしまいました。

私が退職をした最大の理由は、この「職場で孤立してしまった」という点で。正直、自分がこんな理由で仕事を退職するなんて考えてもいなかったので、自分自身まだ混乱しているところがあります。

実際には、他社様からヘッドハンティングをいただき、病気のことも十分に伝えた上で、転職が決まったので、「退職」に至ったのですが。

私の人生30年ちょっとの中で、会社が学校、あらゆるコミュニティの中で、はじめて疎外感や孤独感を持つ経験で、なんだか自信を失ってしまいました。

でも、今まで疎外感や孤独感を一切、知らずに生きてきた私ってある意味とても幸せなことだと思うんですよね。これからはそんな感情を理解して、職場のメンバーともっときめ細やかなコミュニケーションを構築して生きたいと思います。

いかがでしたか?今、もし、復職前の自分に声をかけるならば「あなたが思っている以上に身体は大変なんだよ。楽な道があるなら楽な道を選びなさい」ということです。

もし「病気と仕事」について悩んでいる人のお役に、少しでも立てたなら幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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