一人暮らしで長期入院を繰り返す私が語る|入院前にするべきこと・準備・便利グッズ

ある日、突然、入院が決まると、生活が一変します。

短期の入院や家族と同居していればサポートしてもらうこともできますが、「一人暮らしでの長期入院」は、本当に大変です。

そんな「一人暮らしでの長期入院」を何度も繰り返してきた私が、「入院前にするべきこと・準備・便利グッズ」を紹介します。

スポンサーリンク

入院経験は豊富

私は、これまでの人生で、4回、合計11ヶ月間の入院生活を経験しています。

  • 特発性血小板減少性紫斑病(ITP)の治療で、3ヶ月×2回
  • 全身性エリテマトーデス(SLE)で3ヶ月×1回
  • 小学生の頃に肺炎で1回

30年間の人生のうち、1年近くを病院で過ごしているってすごいですね。しかも、全て大部屋です。

1年近くも入院すれば、入院生活も手馴れたものです。病院・入院初心者の皆様(←羨ましい)に、入院までにするべきことや便利グッズなどを紹介します。

入院準備

  • シャワーセットやスキンケア、美容品などは、カゴに入れてビニール袋に入れておけば、病棟の棚にそのまま置いて使えて便利です。
  • パジャマのほか、病院内のコンビニや外来検査に行く時などに、羽織れるカーディガンやジャージなどが一つあれば、良いと思います。もちろんパジャマのまま外来や病院内コンビニに行かれている方もたくさんいらっしゃいます。
  • 女性は、生理用品や織物シートがあれば便利です(パンツが長持ちします笑)。
  • あとは基本的な、給湯用の水筒やタンブラー、プラスティックのコップ、お箸とスプーン(カレーやシチューが入院食で出ることがあるのでスプーンがあると便利です)、病棟で使用するスリッパなどを準備しましょう。

荷物は宅急便で送る

一人暮らしの私は、これらをスーツケースに入れて宅急便で入院病棟に送ってしまいます。病棟には少し迷惑をかけますが、車で送迎してくれる家族もいないので、仕方ないのです。

入院生活の必需品

生活にかかる身の回り品は当然として、私は、PCとスマホ、ポケットWi-Fiだけは欠かせません。むしろ、この3点セットさえあれば、どこででも、生きていけるような気がします。本もいくつか持ち込みましたが、さすがは大学病院です。病院内図書館や入院棟にも本がたくさんありました。本好きな私は、3日ほどガッツリ読みふけってしまったほどです。まだ、病院内の図書館には行けていないので、治療が少し落ち着いたら、行ってみたいと思っています。

それともう一つ、私の今回の入院中の目標は、「筆ぺん字の練習」です。仕事でいつも素敵なハガキを送ってくれる人がいて、「私もこんな字が書きたい!」といつも思っていました。文字の練習などに集中することは精神的な安定にも良いと聞いたことがあります。写経と悩みましたが、まずは基本の筆ペンを練習して見たいと思います。同世代の働く20〜40歳ぐらいの入院患者さんの中には、簿記を勉強している方なども見かけます。自己免疫疾患であるITPやSLEは、基本的に投薬治療になります。もちろん入院して投薬する程度の薬ですので、相当の副作用など体調的に大変な時間もあると思います。でも、外科手術での入院などと比べては、比較的、ゆっくりとした入院生活になると思います。そのため、治療以外に何か一つ目標を持って見ても良いかもしれません。あくまで最重要課題は治療ですので、軽く楽しめて気分転換になるような趣味程度の目標があるといいかなと個人的には思います。

入院までの4日間のミッション

・高額療養費の申請

医療費が高額になった場合に、一定の金額以上を健康保健組合が負担してくれる制度です。私が所属している健康保険組合の場合、申請書をインターネットから印刷して、記入して、郵送するだけでした。5日ほどで郵便物が届きました。

・確定申告

確定申告の時期が迫っていました。十数万の還付ができる状態でしたので、確定申告をしないわけにはいきません。書類は揃っていたので、本人確認書類のコピーなどは家族に手伝ってもらいながら、仕上げました。

・免許証の更新

タイミング悪く免許証の更新の期限が迫っていました。もっと早く更新しておけば良かったと思ったものの、誕生日月の一ヶ月前にはもうすでに体調が最悪だったので仕方ありません。期限が切れでも6ヶ月までは、通常に近い形で免許証を更新できるとのことでしたが、治療を始めて6ヶ月以内に今より元気になれている自信がなかったことや、新しい難病の申請などで本人確認書類の有効期限が切れていたら二度手間で面倒なことになりそうだなと思ったので、最後の最後、最後の試練と思って頑張って行くことにしました(おそらくこのような考え方は病気に良くないと思います)。当然のごとく、幽霊のような死神のような証明写真が仕上がり、私のテンションは一気に下がりました。でも「この写真を見て笑えるような日が絶対に来る」そう強く思いました。

・一人暮らしのお部屋関係

しばらくお部屋を空けることに関する雑務も忘れずに行いました。管理会社から「一ヶ月以上部屋を開ける場合は連絡すること」と言われていたので、管理会社への連絡、郵便物の転送、新聞を止めることぐらいでしょうか。支払いは全てクレジットカード払いにしていたのですが、緊急時にも便利だと思いました。入院中の家賃がとても勿体無いように感じるのですが、仕方ないですよね。でも今でも入院中の家賃負担にはしょんぼりしてしまいます。家賃3ヶ月あれば、新しいお部屋に引っ越しする初期費用は賄えるもん。

体が思うように動かなくなって見えたモノ

自分の体が思うように動かなくなると、様々なサービスの有り難さを強く感じる機会が多くありました。例えば、玄関までも持ち運ぶことができない私の荷物を、宅配業者の方は軽々集荷し希望先に届けてくれます。1,500円ほどでしたが、これほどに宅配便の有り難さを感じたことはありませんでした。タクシーだって町中どこにでもいてくれて、5,000円あればかなりの距離を移動することができます。

逆に、自分の体がうまく動かなくなって、新しい視野も見えました。例えば、赤信号になりそうなのに横断歩道を渡ろうとするお年寄りを見て、これまでは「歩くの遅いのに何故、青信号点滅で渡るのか」いつも不思議に思っていました。でも、自分が立っていることすらままならない状態になると、「この青信号を逃した後に待つ赤信号の時間を避けたい」と気持ちになりました。また、階段にある手すりの有り難さや駅のホームのエレベーターなど、元気な時には目にも入らなかった新しい世界が視野に入りました。

「病気になって視野が広がって良かった」なんて思うことは絶対にないと思います。視野が狭いままでも、病気になんてなりたくなかった。でも、それでも、なってしまったのは仕方がないこと。仕方がないないので、自分の弱さと大切に向き合って、他人に寄り添うことができる優しい人間になりたいです。

次は、入院した日です。ベッドに到着した時の安堵感。もう頑張らなくていいんだと、あらゆる肩の荷がおりた瞬間でした。大学病院の4人大部屋の中の一つのベッドが、今はまだ一番居心地が良い場所です。

にほんブログ村 病気ブログ 全身性エリテマトーデスへ
にほんブログ村

にほんブログ村 病気ブログ SLEループス腎炎へ
にほんブログ村

にほんブログ村 病気ブログ 入院・入院生活へ
にほんブログ村

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする