腎生検の当日レポートの中でも、翌日の撤収作業について少し触れましたが、改めて、腎生検の翌日のことと、ステロイド60mg/dの治療開始について、お話します。
目次
腎生検の撤収作業
朝に担当医がエコーで診察してくださり、絶対安静が解除されました。24時間絶対安静で寝ていると、体が固まって動かなくなっています。それに加えて、体を動かすことへの恐怖感さえ・・。そこで、好みの担当医に「手伝って」って目で訴えたら「自分の力で動いてください。これは、リバビリです。」って。鬼・・好きです笑。でも、経過も悪くないようで、輸血をすることもなく、安静解除され、本当にホッとしました。心電図や尿管などが素早く外されて、トイレまでは歩行可能になりました。イェーイ!
免疫科に転院しての治療
腎生検の翌日から、免疫・膠原病科に転院して、新しい主治医、担当医、研修医の3人体制で本格的な治療に励むこととなりました。直近30日で3割程度の腎機能が失われており、私はできるだけ早い治療開始を望んでいました。
この日は腎生検の翌日ということもあり、「トイレまで」しか歩かないように言われていたのに、新しい主治医とのミーティングで、早速、会議室まで外出!泣。(トイレの直ぐ近くでしたが・・・)。ミーティングの内容は非常に充実したもので、改めで一つの記事として執筆したいと思います。
ステロイド60mg/d治療スタート
ステロイド60mg/dから治療をスタートすることになりました。腎臓悪化のペースが本当に早かったので、点滴でステロイドを大量に投与する「パルス療法は必要ではないのか?」と質問しましたが、「パルスは生命の危機があるときにするので、今は不要」との回答でした。
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)の時は、朝一回で一日分を一気に飲みきっていましたが、全身性エリテマトーテス(SLE)の場合は、朝昼夜に分けて、日中を通して血中濃度が平均的になるように服薬するそうです。
いつ治療を開始するかの議論
いつステロイドを飲み始めるのかという点については、医師と真剣に議論しました。
医師の主張は、「3日後からスタートしたい」
- この日は金曜日だったので、医療体制が整っている月曜日(3日後からスタート)したい。投薬開始直後が一番トラブルがあるため。
- ステロイドを投与する前に、研究用の血液が欲しい。
私の主張は、「できるだけ早く治療をスタートしたい」
- まず、腎生検の結果に関わらず、ステロイド治療をすることに変わりがないことを確認しました。
- そして、腎生検後にステロイドを飲むリスク(感染症や血栓など)について、確認しました。これは、免疫膠原病科、腎臓内科、両方の主治医に確認しましたが、問題ないとのことです。ステロイドを飲みながら、大量投与しながら腎生検をすることも一般的なようです。
- ステロイドの大量投与の経験が2度あること、その時の体調変化などをお話ししました。
「今日治療を開始するリスクが私にあるのであれば、3日後スタートにする。そのリスクが病院の体制にあるのであれば、今日治療をスタートする」と医師に伝え、最終判断を仰いだ結果・・今日の夜からスタートしました。
しかし、私は・腎生その結果、腎生検翌日の夜から20mgスタート(20mg×3回=60mg/d)をスタートしました。1年ぶりにステロイドを飲んだ時は、少し悲しかったです。でも、負けないんだー!
ひとまずステロイドを飲み始めたこの夜は、よく眠ることができました。余談ですが、入院前はどちらかというと満足に睡眠がとれていませんでした。睡眠時間自体が短かったこともありますが、寝つきも悪く、特に体調が悪くなってきてからは、朝が本当に辛かったです。それが、入院した途端、ずっと寝ているレベルで眠ることができています。なので、引き続き眠れるだけ、眠ろうと思います。
5年ぶりの免疫膠原病科の主治医
主治医の先生は、実は5年ほど前に一度診察をいていただいていました。特発性血小板減少性紫斑病という病気になり血液内科にかかっていた際に、免疫の異常がないか、一度詳しく調べたことがありました。その時点では、抗体の以上はなく、SLEは発病していない、あるいは活性化していない状態だったようです。SLEについては、難病センターなどの説明が分かりやすいですが、主治医との話の中で一つ「なるほど」っと思ったことがあったので、またSLEについてまとめて記述します。
お見舞いについて
入院したことは、会社と心から繋がっている人にしか伝えていませんでした。
私は、少しひねくれているところがあって、あまりお見舞いに来てもらうことが好きではありません。自分がベッドで横たわっているときに、元気な友人を見ることは非常に辛い気持ちになってしまいます。もっと素直に、誰かの前で、辛いと泣くことができれば良いのですが、今までいた現実から切り離れて、入院生活を送ることで、自分のメンタルを保っているのかもしれません。楽ししかった外の世界は忘れていたいのです。
心の繋がった人のお見舞いは本当に嬉しい
でも、数少ない心が繋がった人だけは、お見舞いに来てくれると本当に嬉しいです。この日は、世界で一番と言えるほど、尊敬し信頼している友人がお見舞いに来てくれました。休日も取らず、海外出張から帰ったばかりの友人は、とても疲れた顔をしていましたが、本当にうれしかった。元気な時も、病気になっても、入院しても、何も変わらない関係に、どこかホッとした。
病気になると、これまでの自分の生き方が、すごく出ると思うの。そして、失うことも諦めないといけなくなることもたくさんある。それでも本当に大切なモノだけは、失うことなくいつも側にあって、少なくてもそんなかけがえのないコトだけを大切にできればいいと思った。