2018年、年明けからの体調不良を我慢して仕事をし続けた私は、ついに3月、緊急入院することとなりました。病名は、膠原病・自己免疫疾患の一つである全身性エリテマトーデス(SLE)でした。
3月上旬から、ステロイド60mg・免疫抑制剤「セルセプト」・免疫調整剤「プラケニル」で治療を開始しましたが、5月上旬まで、クレアチニンの上昇とeGFRの低下(腎臓の悪化)が続きました。
およそ60日間で腎機能の5割を失った私の経験談を紹介します。
直近50日間で腎機能5割低下
クレアチニン・eGFRの推移
2017.3 | 18.2下 | 18.3中 | 18.5上 | |
クレアチニン | 0.60 | 0.78 | 1.00 | 1.39 |
eGFR | 94.5 | 70.9 | 53.5 | 33.3 |
3月上旬から、ステロイド60mg・免疫抑制剤「セルセプト」・免疫調整剤「プラケニル」で治療を開始しましたが、5月上旬まで、クレアチニンの上昇とeGFRの低下(腎臓の悪化)が続きました。(➡️ループス腎炎の6つの種類と標準的な治療法・予後)
補体は改善しているのに腎機能は悪化
全身性エリテマトーデス(SLE)の活性を示す補体や抗核抗体、抗DNA抗体などの検査結果が改善しているにも関わらず、腎機能の悪化は止まりませんでした。
薬を最大量、大量に投与しているにも関わらず、腎臓が悪化し続けることが、本当に辛かったです。生きているここちがしませんでした。
➡️【保存版】膠原病患者が知っておくべき免疫・抗体検査項目一覧表
「数年後には透析に」
治療開始当初、主治医は「SLE・免疫側と比べて、腎機能の回復には時間が必要」「腎機能の回復には早くて1〜2ヶ月、長ければ半年程度必要」と言っていました。
でも、ステロイドと免疫抑制剤を大量投与し続けても、悪化が続く腎機能に、次第に「ここまで薬剤難治性のループス腎炎は初めてだ」と言われ、「数年後に人工透析になる話」もされました。
急性腎臓病は回復の余地がある
現在の医療技術では、1度壊れてしまった腎機能が回復させることはできません。そのため、時間をかけて腎機能が低下する「慢性腎臓病」であれば、腎機能が回復することはありません。
しかし、短期間で急速に腎機能が低下する「急性腎臓病」の場合は、「腎機能が回復する可能性」が十分にあります。私は、このことだけを信じていました。
「60日間で腎機能が半分以下になってしまったけれど、急性腎炎だから絶対に回復する」と信じて、薬の副作用と悪化する病状にただ耐えていました。
治療開始から8ヵ月後の現状
治療開始から8ヵ月程度経過した現在は、クレアチニン0.9~1.1、eGFR50~60程度で推移しています。平均するとeGFR52程度です。
欲を言えば、もう少し腎機能の回復を期待したいです。
でも、私の腎生検の結果は、「ループス腎炎Ⅳ型+Ⅴ(A)+半月体」でした。最も透析になりやすい予後不良群でしたので、eGFR50まで回復した今に感謝するべきだとも思います。
1番辛かったクレアチニン1.39、eGFR33を考えると、現状のeGFR50はとてもありがたいことですね。
➡️2018年10月【治療開始から8ヶ月経過】腎臓と服薬状況
これからは、全身性エリテマトーデス(SLE)を絶対に再燃させないようにして、腎臓を大切に保存して、寿命を迎えるまで、人工透析にならないように、気をつけたいです。(➡️塩分2g以下で楽しむ外食)
SLE発病から現在まで一年間の検査データをまとめたので、リクエストがあれば、「1年間の薬・検査データ」を記事にまとめたいと思います。コメントなどで知らせていただけると嬉しいです。
私の後悔
私は、自分の体よりも仕事を優先して、治療開始が遅れたことを本当に後悔しています。私のような後悔を少しでも防げますように。尿タンパクやむくみなどの症状があれば、必ず病院に行って欲しいです。