「病気になると、人の優しさが身に染みる」なんて、素敵な言葉を放つ人もいるけれど、私はそうは思わない。
「病気になると、人の冷たさ、社会の冷酷さに傷付く」。諦めざる得ないモノ、妥協せざる得ないモノ、本当に簡単に失ってしまう。
でも、抱えられないほどに、自分を悲しませるモノなんてすぐに、全て捨ててしまえばいいんだと思ったんだ。
病気になって、たくさんのモノを失ってから気が付いたの。
必死になって守っていたモノほど、あまり大切なモノではなかった。
本当にかけがえのないコトだけは、いつも変わらずいつも側にいてくれたの。
すっかり忘れていても、本当に大切なコトだけは、失うことなくいつも側にあった。
気が付くのが遅くてごめんなさい。
何かを手に入れたくて、何も失いたくなくて、一番大切なコトを後回しにしていた。
ほんの少しでいい、何があっても変わらず側にある本当の幸せを感じて生きて行きたいな。