プレドニン(ステロイド)を服薬すると、顔が丸くなってしまうムーンフェイスという現象がおこります。
今回は、ステロイドでムーンフェイスになってしまう原因について、お話します。
(外見が変わってしまうことは、辛いことですが、
ステロイドの減量とともに、ムーンフェイスは必ず改善します。
過度にネガティブになることなく、原疾患の改善を信じていたいです。)
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ステロイドについて
副腎皮質ホルモン(ステロイド)は、持つ強い抗炎症作用があるため、
全身性エリテマトーデス (SLE)、多発筋炎/皮膚筋炎 (PM/DM)、混合性結合組織病 (MCTD)など多くの免疫疾患の治療に使用されます。
ステロイドの種類
作用時間、種類 | 用量/日 | 抗炎症 作用 |
電解質 作用 |
生物学的 半減期 (hr) |
|
---|---|---|---|---|---|
短 | コルチゾン cortisone |
12.5~ 150mg |
0.7 | 1 | 8-12 |
ヒドロコルチゾン hydrocortisone |
10~ 120mg |
1 | 1.6 | 8-12 | |
中 | プレドニゾロン prednisolone |
2.5~ 60mg |
4 | 0.8 | 18-36 |
メチルプレドニゾロン methylprednisolone |
2~ 48mg |
5 | 0 | 18-36 | |
長 | デキサメサゾン dexamethasone |
0.25~ 8mg |
25 | 0 | 36-54 |
ベタメタゾン betamethasone |
0.25~ 8mg |
25 | 0 | 36-54 |
ステロイドの薬理作用の機序
ステロイドは、
- 細胞膜を通過後、細胞質のグルココルチコイドレセプターに結合
- 核内へ移行し、標的遺伝子の発現を転写因子レベルで調節
- 転写因子NF-κBやAP-1などと相互作用
- 炎症に関与するサイトカインなどが負に制御され、免疫抑制作用を発揮
ステロイドの副作用
ステロイドの副作用は、決して軽くなく、大量投与や長期服薬により、
二次的に重篤な疾患を発症させることも少なくありません。
必要最小限の使用を心がけ、「作用と副作用」を十分に理解することが大切です。
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ムーンフェイスの原因
ステロイドの副作用の一つとして、代謝の異常が挙げられます。
その代謝異常により現れる現象の一つとして、ムーンフェイス(満月様顔貌)や肩などに特徴的な脂肪の付き方がします。呼ばれるステロイドが過剰な人に特徴的な姿となります。
ただし、ムーンフェイス、それ自体には、生命予後への影響はありません。
ステロイドを減薬することで、ムーンフェイスは必ず改善されます。
もちろん外見が変わってしまうことは辛いことですが、前向きに生きましょう!
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